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このサイトではフレームショップオオニシが最も得意とする車両製作【ボディ補強】を紹介します。

そもそも「ボディ補強はなぜしなくてはならないのか?」と言う疑問があります。走り屋にとって見た目のファッションなのか、本気で走るための必勝アイテムなのか?

走る、曲がる、止まるの動きの中で【足】が最も仕事のできる環境が【ハコ】が動かない事です。よけいな動きを制限するのがボディ補強の最大の目的と言えます。
よくボディ補強をスポット増しと言ったものです。N1などの改造範囲が限られたカテゴリーではスポット及びミグ溶接で補強をしなくてはなりません。しかし、この方法での補強は大変時間が掛かってしまい作業対価も高額になります。

そこで比較的単価も低額で完成度の高い強度を発揮する【ロールゲージ補強】をAE86に採用してみました。




1958年 AE86 2Dクーペ レビン

○ 部品の取り外し



ロールゲージ補強と言えどもかなりの部品を取り外さなくてはなりません。

今回の作業はエンジンルームにスポット溶接も施しますのでエンジン、ミッションは勿論、サスペンションや燃料タンク、配管類など取り外し、ほぼホワイトボディの状態です。




○ 診断、修正



無事故車であろうと修復暦があろうと3次元でボディを検証します。
完全水平の修正レールにセットされた車のフレーム寸法は【長さ、対角、高さ】において左右差は許せません。
この誤差があれば補強の前に修正を施します。

溶接作業に欠かせないのがアンダーコート剥がしです。実はこの作業が最も辛いのです。
このAE86は右フロント部分に修復暦があり、エンジンメンバ取り付け部分が5mmバックしています。
エンジンメンバ取り付け部前方のフレームを切開した跡があり、おそらく5mmの後退をそのままにして修正を終えたものと推測します。
更に3次元で測定をしたところ右サイドフレームが約10mm下がっていたため同時に修正を行います。

フレーム寸法は最終的にはホイールアライメントに影響を及ぼよします。

確かなボディにしか確かなホイールアライメントは存在しません




AE86の泣き所、フロントサイドフレームの付け根です。

走行中、かなりの動きがあるので金属疲労でクラックが入っています。

この年代は車を作る鋼板も現在の超高張力鋼板ではなく、比較的柔らかい目の鋼板なので無理な動きをさせると必ずクラックが入ってしまいます。

まして新車のスポットは必要最小限しか打ちません。
○ スポット増し、ミグ溶接




エンジンルーム内の鋼板の繋ぎ目をスポット溶接機、ミグ溶接機で補強します。

この時、一番肝心な事は溶接の熱で鋼板が歪む事です。

よって、フレーム修正機で完全固定しているのです。溶接をしようとしている車が決して前後、左右、上下に移動しないのが肝心なポイントです。

良く見かけるのが2柱リフトで溶接をしている姿です。全く好ましくありません。
これぐらいの点数を打ち込むとかなりの熱が発生します。

作業はリフトに比べ断然しにくいが精度を第一に考え、あえて困難な姿勢で作業に取り組みます。




これはオマケの作業です。
サイドフレームの強化に伴い、アッパー部分の強化が足りません。
ボディ補強のポイントはバランスです。どちらか一方だけが極端に強くなることを避けなくてはなりません。
ロアに対しアッパーの強度が劣るため、フェンダエプロン部分を切開してフロントピラー部分に対しロールゲージ補強を行います。
ダンパーハウジング(ストラットアッパー)の動きを極力抑えるためフロントドアピラーに対しロールゲージを溶接しての補強。

当然切開したパネルは元に戻しておく。


○ キャビンのロールゲージ補強






これからがロールゲージ補強の本番。

ゲージだけの補強ではなくボックスも製作します。ボックスの役目は力をで受け止めるのではなく、で受け止めるようにします。
新車の柔らかい鉄板に点でロールゲージを溶接をしますとその回りの鉄板に力が逃げるおそれがあるからです。




キャビンセンター部分のボックスは、前からと後からの力を受け止めるため比較的大きめのボックスを製作する。
サイドバーを追加して更にロッカパネルに連結させるプレートを製作する。




フロント部分にもガセットを製作し、更にフロントピラーへの連結プレートを溶接。そして、ハコの泣き所と言われるエンジンルームとキャビンの連結部を追加バーで一体感をもたせています。

前述のとおり溶接、補強もバランスと書きました。モノコックボディの場合、この2つのボックス(エンジンルームとキャビン)をつなげる補強が最も大事なことなのです。
よく見かけるのがキャビン内をGTカー並みにゲージを張りめぐらしてる車です。感心はしません。やはりバランスが大事です。
溶接と補強がし易い個所ばかりを強くしてしまいエンジンルームとの強度差が大きく出てしまうのです。
そうなると力が逃げるのがフロントドアピラー部分になります。2つのハコが異なった動きをしてしまうので逆効果となってしまうのです。


ウィンドピラー、センターピラーにもロールゲージと一体感をもたせるプレートを溶接します。
○ 塗装




サフェーサー塗装を終えて、サビ防止のシーラーを充填します。





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